博士前期(修士)課程アドミッションポリシー
数理物質科学専攻|材料生産システム専攻|電気情報工学専攻
生命・食料科学専攻|環境科学専攻
教育研究の目的
自然科学研究科は理学・工学・農学の分野を含む総合型の区分制大学院として5年一貫の教育を重視し,優れた研究能力と幅広い視野をもった創造性豊かな人材を養成することを目的とする。
博士前期課程は,各専攻における教育研究を通じて,専門分野に関する専門的知識及び関連分野の基礎的素養を修得させ,以下の能力を備えた人材の養成を教育目標とする。
- 自然・社会・人類に対する倫理的な判断能力
- 基礎理論・技術を理解し,応用する能力
- 課題を発見し,解決する能力
- 学会発表を含むコミュニケーション能力
- 定められた期間で報告する能力
博士前期課程の各専攻は,次に掲げる教育研究を行う。
- 数理物質科学専攻は,数学系,物理学系及び化学系の分野で構成し,自然界の基本法則,宇宙,物質の性質や反応機構の解明と新素材・新物質の創製及び数理現象に関する教育研究を行う。
- 材料生産システム専攻は,材料系,化学系,機械系及び技術経営系の分野で構成し,先端材料の創製,新機能・高機能性材料の開発,材料評価,生産プロセス,材料生産のための機械科学及びイノベーション科学に関する教育研究を行う。
- 電気情報工学専攻は,高度情報社会,省エネルギー社会,高福祉社会に貢献する情報工学,電気電子工学及び人間支援科学の分野で構成し,情報通信工学,知能情報科学,高効率エネルギー,電子デバイス,ナノテクノロジー,センシング,医用生体・看護理工学,健康スポーツ・福祉工学及び,音楽・芸術との融合工学に関する教育研究を行う。
- 生命・食料科学専攻は,基礎生命科学,応用生命・食品科学,生物資源科学の分野で構成し,生命原理を解き明かす生物学の基礎から,農学とその関連部門での幅広い応用科学に関する教育研究を行う。
- 環境科学専攻は,理学,工学及び農学等の専門領域を有機的に複合した分野で構成し,多面的に地球的規模及び地域社会の環境問題に取り組み,既成の学問領域の枠組みを越えた総合的視点に立った環境科学に関する教育研究を行う。
数理物質科学専攻 アドミッション・ポリシー
【教育理念・目標】
数理物質科学専攻は,数学系,物理学系及び化学系の分野で構成し,自然界の基本法則,宇宙,物質の性質や反応機構の解明と新素材・新物質の創製及び数理現象に関する教育研究を行います。また,物理学の教授法や概念形成に関する物理教育研究も行います。
【教育内容・特色】
本専攻は,さまざまな自然構造の法則の探求や,凝縮物質の性質や反応機構の解明と新素材・新物質の探求,さらに自然界や社会の諸現象の数理的な解明に対しての探求を最も基本的レベルからの教育研究で行い,科学技術上の課題に自ら能動的に対処できる幅広い見識と独創性に富んだ人材育成を図ります。また,後期課程に進学してさらなる研究能力を身に付け科学技術の先端基礎分野や数理科学分野で活躍できるための専門的かつ先端的学問分野の基礎教育を行います。物理教育学の分野では,物理学の内容に関する深い見識に基づき,学習者の概念形成を促す効果的な教授法の開発とこれが実践できる人材育成を図ります。
【求める学生像】
研究者を志す探究心に富んだ人,最新の研究を的確に把握し,かつ実践できる能力を身につけ産業界で活躍を目指す人,教育,科学技術行政に携わる意欲のある人。入学希望コースに対応する学科などで卒業レベルの基礎学力を習得し,十分な英語力(科学・技術情報の収集・解析・発信のための基礎的スキル)を有する人。
【入学者選抜の基本方針】
- [一般入試]
- ・学部課程で学んだ知識をさらに深め自然科学を生かした専門的職業人を志す,高い勉学意欲を有する人,および学部で学んだ知識を基礎に,新たな知識を学びこれを有効に活用する手法を習得し,自然科学の基礎分野,数理科学分野または物理教育学分野での活躍を目標とする知的好奇心にあふれ強い意志をもつ人を選抜します。
- [社会人特別入試]
- ・学部課程で学んだ知識と社会人としてのキャリアを基礎に,新しい知識を学びこれを積極的に活用する手法を習得し,専門的職業人としてのキャリアアップや自然科学・技術の新たな分野に進む勉学意欲と自主努力を行う強い意志をもつ人を選抜します。
- [外国人留学生特別入試]
- ・一般入試の事項に加えて,入学希望コースでの学習に支障ない基礎学力(当該コースに対応する学部卒業以上の資格あるいはこれと同等以上の学力)を有し,日本語あるいは英語による必要最小限のコミュニケーションの能力を有する人を選抜します。
材料生産システム専攻 アドミッション・ポリシー
【教育理念・目標】
材料生産システム専攻は,材料系,化学系,機械系及び技術経営系の分野で構成し,先端材料の創製,新機能・高機能性材料の開発,材料評価,生産プロセス,材料生産のための機械科学及びイノベーション科学に関する教育研究を行います。
【教育内容・特色】
本専攻では,豊かな人間性とバランスのとれた自然観を身につけ,材料生産システムに関わる学際的な領域において幅広く深い学識と技術を備え,高度の専門的な職業を担うための卓越した能力を有する人材を養成します。
【求める学生像】
入学に際しては,自然系の学部基礎教育(理学,工学,農学など)を修得していることを必要とします。本専攻においては学際化が求められることから,数学,物理,化学などの自然科学の基礎学力を習得し,専門とする分野の基礎学力または専門に関わる幅広い基礎学力を有し,国際性・社会性を修得するに必須なコミュニケーション能力を持ち,強い勉学意欲を有することが必要です。学内外を問わず材料科学,生産・加工技術に志のある学生は積極的に受け入れます。さらに,社会人等他分野からの受け入れに関しても柔軟に対応します。
【入学者選抜の基本方針】
- [一般入試]
- 学部課程で学んだ知識をさらに深め自然科学を生かした専門的職業人を志す,高い勉学意欲を有する人。または,学部課程で学んだ知識を基礎に,新たな知識を学びこれを有効に活用する手法を習得し,自然科学の基礎分野での活躍を目標とする知的好奇心にあふれ強い意志をもつ人を選抜します。
- [社会人特別入試]
- 学部課程で学んだ知識と社会人としてのキャリアを基礎に,新しい知識を学びこれを積極的に活用する手法を習得し,専門的職業人としてのキャリアアップや自然科学・技術の新たな分野に進む勉学意欲と自主努力を行う強い意志をもつ社会人を選抜します。
- [外国人留学生特別入試]
- 一般入試の事項に加えて,入学希望コースでの学習に支障ない基礎学力(当該コースに対応する学部卒業以上の資格あるいはこれと同等以上の学力)を有し,日本語あるいは英語による必要最小限のコミュニケーションの能力を有する人を選抜します。
電気情報工学専攻 アドミッション・ポリシー
【教育理念・目標】
電気情報工学専攻は,高度情報社会,レジリエントな社会インフラ,高福祉社会の確立に貢献する情報工学,電気電子工学及び人間支援科学の分野で構成し,情報ネットワーク工学,知能情報科学,数理情報,エネルギー工学,電子材料工学,光センシング,医用生体・看護工学,健康スポーツ・福祉工学及び,音楽・芸術との融合工学に関する教育研究を行います。
【教育内容・特色】
数学,物理などの自然科学の基礎学力と社会性・国際性を身に付けるために必須なコミュニケーション能力を有し,情報科学,情報通信,電気電子工学,機械工学,医療工学のいずれかの専門とする分野において,予備知識と専門的学部教育の経験を有し,これらの分野において,教育・研究・開発・設計・製造・企画・管理など知的で創造的な業務に従事する高度な専門的職業人となることを目標として,深い専門的知識と幅広い視野や豊かな人間性を身につけるため,高い勉学・研究意欲と計画,自主努力を行う強い意思をもつ者の入学を期待します。
【求める学生像】
電気情報工学専攻では,情報工学あるいは電気電子工学もしくは人間支援科学等に関する学部卒業程度の基礎学力を有し,以下のような資質と意欲をもつ人の入学を広く募ります。
- ・技術者や研究者として高度な専門的能力と見識を身につけ,工学を通して社会に貢献しようとする人。
- ・専門分野における新たな知識を,自主的かつ計画的に学ぶ意欲と能力を有する人。
- ・社会が直面する諸問題に関心を持ち,技術者・研究者として高い倫理感を持って問題の解決を目指す人。
- ・学んだ知識を活用し国際的に活躍することを希望する人。
【入学者選抜の基本方針】
- [一般入試]
- ・大学卒業レベルの基礎学力を持つとともに,専門分野に関連する科目への高い理解度を持つ人を選抜します。
- ・個別学力検査では,外国語(英語),専門科目(入学希望コース別)を課し,電気情報工学を学ぶ上で基礎となる事項への理解度を評価します。ただし,外国語の試験は実施せず,公的語学検定の結果により評価します。
- ・面接では,勉学の計画や意欲について評価します。
- [社会人特別入試]
- ・入学者の選抜は,小論文,面接及び出願書類を総合して選抜します。
- ・小論文では,これまでの業務実績及びこれからの勉学の計画について評価します。
- ・面接では,専門的職業人としてのキャリアアップや自然科学・技術の新たな分野に挑戦する勉学意欲を評価します。
- [外国人留学生特別入試]
- ・大学卒業レベルの基礎学力を持つとともに,専門分野に関連する科目への高い理解度を有し,日本語あるいは英語による必要最小限のコミュニケーション能力を有する人を選抜します。選抜は,個別学力検査,面接及び出願書類を総合して行います。
- ・個別学力検査の専門科目では,入学希望コースでの学習に支障のない基礎学力(当該コースに対応する学部卒業以上の資格あるいはこれと同等以上の学力)を評価します。
- ・面接では,勉学の計画や意欲について評価します。
生命・食料科学専攻 アドミッション・ポリシー
【教育理念・目標】
生命・食料科学専攻は,基礎生命科学,応用生命・食品科学,生物資源科学の3つのコースで構成し,生命原理を解き明かす生物学の基礎から,農学とその関連部門での幅広い応用科学に関する教育研究を行います。
【教育内容・特色】
本専攻は,生命の基本原理の解明,生物が持つ様々な機能の解析と応用,地球環境変動の生態系への影響や予想される食料不足などの深刻化する諸問題への対応,などに向けて大きな関心と期待が集まっている基礎生物学と応用生物学からなります。この2つの生物学分野を有機的に融合させ,ゲノムからポストゲノムへと展開する現代の生命科学の潮流をふまえて,生命科学の基礎から食料生産,バイオテクノロジー,さらにその関連産業にいたる幅広い生命科学分野の教育・研究を行うことを目的としています。博士前期課程では,基礎生命科学領域の研究者,生命科学の基礎と先端的知識をもつ教育者,生物の有益な機能の開発を目指す技術者,食品・動植物素材の加工や安全性に関する技術者および研究者などの社会的に要請の高まっている人材を養成します。
【求める学生像】
- [一般入試]
- 生命・食料科学分野に関して大学卒業レベルの基礎学力を有し,
- ・生命現象の根源的理解,新技術の開発,地域の産業や環境の改善に対応できる専門的能力と学識を身につけたいと考えている人。
- ・農業・食品産業分野に高い関心と知的好奇心に富み,自由な発想・行動力と強い責任感を併せ持ち,周囲の人々とともに自己研鑽に励み,高度な専門的技術と学識を身につけたいと考えている人。
- [外国人留学生特別入試]
- 一般入試の事項に加えて,日本語あるいは英語による必要最小限のコミュニケーションの能力を有する人。
- [社会人特別入試]
- 一般入試の事項に加えて,社会人としてのキャリアを基礎に,新しい知識を学びこれを積極的に活用する手法を習得し,専門的職業人としてのキャリアアップや自然科学・技術の新たな分野に進む勉学意欲と自主努力を行う強い意志をもつ人。。
【入学者選抜の基本方針】
- [一般入試]
- 大学卒業レベルの基礎学力を持つとともに,専門分野に関する科目への高い理解度をもち,自然科学を生かした専門的職業人を志す,高い勉学意欲を有する人を選抜します。なお,特に優秀と認められた者には筆記試験を免除し,口述試験を課します。筆記試験では,専門分野に関する科目の試験によって学力を評価し,公的語学検定(TOEIC又はTOEFL)の成績によって英語の能力を評価します。口述試験及び面接では,専門分野に関連する科目への理解度と,研究計画や研究・勉学に対する意欲を評価します。
- [社会人特別入試]
- 大学卒業レベルの基礎学力を持つとともに,専門分野に関する科目への高い理解度をもち,高い勉学意欲を有する人を選抜します。小論文と面接によって,入学希望コースでの学習に支障のない基礎学力と勉学意欲を評価します。
- [外国人留学生特別入試]
- 大学卒業レベルの基礎学力を持つとともに,専門分野に関する科目への高い理解度をもち,高い勉学意欲を有する人を選抜します。学力検査及び面接によって,入学希望コースでの学習に支障のない基礎学力と,日本語あるいは英語によるコミュニケーション能力を評価します。
環境科学専攻 アドミッション・ポリシー
【教育理念・目標】
環境科学専攻は,理学,工学及び農学等の専門領域を有機的に複合した分野で構成し,多面的に地球的規模及び地域社会の環境問題に取り組み,既成の学問領域の枠組みを越えた総合的視点に立った環境科学に関する教育研究を行います。
【教育内容・特色】
環境科学専攻は,地球規模から北東アジアの一角の日本海や新潟地域,さらに都市や住まいまでを広く研究対象として,エネルギー循環過程のメカニズム,野生生物の多様性,森林科学,農業農村環境工学,農業機械システム学,社会基盤工学,建築学,地球科学,災害科学に関する先端的・学際的で超域的な研究を行うことを目的とします。これにより地球や地圏・水圏・生物圏などの構造を探求する優れた知識,自然環境と人間社会との相互関係についての広い視野や専門知識,および都市・農山村環境を創出する能力を持った技術者,公務員,教員などの人材の養成を行います。また,環境問題の特性から,従来の思考にとらわれない高い課題探求力と問題解決能力,倫理観をもって社会に貢献でき,外国人研究者との専門的知見において十分意志疎通のできる国際性豊かな人材を育てます。
【求める学生像】
学部教育において本専攻に対応する学問分野を専修した学生に限定せず,広く人文・社会科学を専修した学生も含め,基本的な情報収集,解析および発信の能力をもち,環境にかかわる問題に積極的に関わっていこうとする学生・社会人を受け入れます。これに加えて,後期課程に進学して更なる研究能力を身に付けて先端基礎分野で活躍しようと専門学問分野に深い関心を持つ人材の育成も行います。
【入学者選抜の基本方針】
- [一般入試]
- 選抜する人物は,学部課程で学んだ知識をさらに深め自然科学を生かした専門的職業人を志し,十分な基礎的知識・能力,および高い勉学意欲を有する学生。または,学部課程で学んだ知識を基礎に,新たな知識を学びこれを有効に活用する手法を修得し,自然科学の分野での活躍を目標とする知的好奇心にあふれ強い意志をもつ学生・社会人を選抜します。 個別学力検査では,英語,専門科目を課し,それぞれのコースに対応した学問分野を学ぶ上で基礎となる事項に関する理解度を評価します。面接・口頭試問では,修士課程での研究計画や研究に対する意欲について評価します。
- [社会人特別入試]
- 学部課程で学んだ知識と社会人としてのキャリアを基礎に,新しい知識を学びこれを積極的に活用する手法を修得し,専門的職業人としてのキャリアアップや自然科学・技術の新たな分野に進む勉学意欲と自主努力を行う強い意志をもつ社会人を選抜します。
- [外国人留学生特別入試]
- 一般入試の事項に加えて,入学希望コースでの学習に支障ない基礎学力(当該コースに対応する学部卒業以上の資格あるいはこれと同等以上の学力)を有し,日本語あるいは英語による必要最小限のコミュニケーションの能力を有する学生・社会人を選抜します。