私が新潟大学大学院の社会人博士後期課程に入学したのは、弊社の技術力向上に伴い、大学や研究機関との共同研究が増え、より広い視野で技術を高めたいと考えたからです。
博士号取得には、論文を理解する能力が必須です。論文には貴重な客観的事実が含まれ、日本語のみならず英語論文を読めることで、さらに世界が広がり、仕事の幅も広がります。また、多くの講義を履修し、最先端の知識を学ぶ機会となりました。特に論文英語の講座を複数回受講し、現在では英語と日本語の論文を半々の割合で読むようになりました。
在学中は、土日祝日に加え、平日も夜間に研究や勉強を続けました。多くの講義では膨大な英文資料を要約し、計画的にレポートを作成する必要があり、その過程で理解が深まりました。一方で、同期入学者の中には、会社内の異動により上司の理解を得られず退学した方もいました。社会人が博士課程に挑戦するには、職場での信頼を得ることも重要だと痛感しました。
博士課程は、知識だけでなく論理的思考力や問題解決力を磨く貴重な経験ができます。仕事と両立しながらの挑戦は容易ではありませんが、その分得られるものも大きいと感じています。博士課程を考えている方には、ぜひ積極的にチャレンジしてほしいと思います。